全体的な考察
この曲は、イントロ→Aメロ→Bメロときて、以降ずっとAとBを繰り返します。
Aメロでは4度堆積の和音がカギとなり、Bメロでは使用楽器の変更といった、編曲の面がカギとなってきます。
当ブログでは、4度和音(ジミヘンコード)をC4のように表現します。C4は、ドファシbのように、4度ずつ上に重ねたコードです。
イントロ
4度堆積を分散して弾くメロディーがメインで不思議で、わくわくする感じを出します。4度体積には、わくわくさせる不思議な効果があります。
Eb4 F4 F#M7 Ab Bbm
Eb4 F4 F#M7 Ab Bbm F# Eb4
Aメロ
4度進行のメロディでわくわく感や雄大な雰囲気のあるフレーズを作っています。これは、雄大にふさわしい、アコーディオンが担当します。
Ab4 Ab4/Bb Ab44/B D7(クリシェあがり)
対比的に、順当な3度体積のかけ下がり、なめらかなメロでカービィの可愛らしさを表現しています。これは、可愛らしいピコピコの音が担当しています。(シンセ+エレピ+ハープシコードの音です。)
F#M7 Fm7 Ebm7 Ab7sus4Ab7 (4,3m,2m,5sus4 5)
2巡め
ほぼ同じメロのコードが変わってるからニュアンスも変わってきます。
1巡めと対比的に、下降進行です。最初、Ab4をGdimかえます。
Gdim Gbm Fm Bb7sus4Bbm7
次にトップノートが上がっていくコードに合わせてメロディーが上昇ていきます。コードとメロが一体化してる部分。ここでメリハリをつけています。
Ebm7Ab ABAbm7 Db
Bメロ
Ebm7までははルートから数えて第5音にメロが帰結するメロディーです。Ab79では9thの位置にメロが帰結しています。つまり、5thと9thにしかほぼメロディーが帰結していないということです。
F#,Fm7,Ebm7Ab79,DbM7 (43m2m51)
この後、今まではメロディーがなめらかに動いていたのに対して、途中で跳躍の多いなめらかなメロを挟めてアクセントをつけています。
最後はセブンスで終わらせて進行感を出します。
F# Fm7 Ebm Ab7sus4A7G7(最後、セブンスを全音下げてG7にし、F#へのつながりをよくする。)
2巡め
ここで、メロディー楽器がチェロに変わっています。
他にも、ストリングスラインがピアノ変わっていて、ピコピコも1オクターブ上に移動しています。
<ここの編曲プロセスを考察します。(作ってる最中の作曲家の視点です)>
まず、他調の25を取り入れようとしてメロを変えました。だが高すぎました。
そのままアコーディオンで同じ音域でメロを鳴らすとメロが高くなりすぎるので
、メロを2オクターブ下げました。
そして、ピコピコの音がメロの音域と重なるので1オクターブ上げました。
しかし、アコーディオンの美味しい音域ではなくなってしまったので、チェロにメロ担当を変更しました。
チェロにかえると、ストリングスのラインがチェロの音と被ってしまうので、ラインをピアノに交代させて被りを低減しました。
このようなプロセスを経て今の形の編曲になっていると推測します。
F# Fm7 F#m7B7sus4 E(4,3m,4m 7b7,3b)他調の25からの3bに解決
次に、またアコーディオンに戻すと場面が元に戻ってしまって明るすぎるので、メロディに哀愁感を持たせるためにフルートにメロディを担当させます。
なめらかな息継ぎを意識し、レガートで。
F#mからを煽るストリングスのスタッカートフレーズは、ずっとsus4を弾きます。
最後のキメのフレーズはC#add11の構成音で成るフレーズです。
AM7/E AM7,G#m7,F#m,G#m7(下がって上がるなめらかコード)
C#4(C#sus4) C#
以降はこのABの繰り返しです。
まとめ
HAL研の人がどうやって曲を作っているのかを考察を通して少しは垣間見ることができたのではないでしょうか?
メロディーの機能や、アレンジの効果など考え抜かれているので、学べるところが多い一曲でした。
ではでは〜!